株式会社クールランド株式会社クールランド株式会社クールランド
投稿日:2024年5月8日
最終更新日:2024年5月13日
業務用冷蔵庫霜付きトラブル仕組み

冷蔵庫に「霜付き」が 発生する仕組みと対策

著者画像
WRITER 中野 人史
ブログ担当
業務用厨房機器のレンタル業務担当として、飲食店やイベント会場などに最適な機器を提供しています。 料理が趣味であり、食品イベントの企画・運営にも積極的に関わっています。 食品イベントでは、業務用厨房機器の活用方法や料理のアイデアを提案し、参加者がより効果的にイベントを楽しめるように心がけています。 また、料理教室にも参加し、自身の料理技術を向上させるとともに、他の人々にも料理の楽しさを伝えることに喜びを感じています。 将来的には、持続可能な食品業界の発展に貢献し、食の文化を豊かにすることを目指しています。
冷蔵庫に「霜付き」が 発生する仕組みと対策

冷蔵庫に「霜付き」が 発生する仕組みと対策

家庭用や業務用を問わず、冷蔵庫・冷凍庫は私たちの暮らしに欠かせないものです。

しかし、食品を急激に冷やす・冷えた状態を維持するためにはそれ相応のエネルギーがかかっています。
そのため、長期間にわたって稼働を続けていると「霜がついて中々取れない」「結露が起きて食品に水滴がついてしまった」などのトラブルが発生する場合があります。

今回は、そんな「霜付き」がどのような仕組みで発生するのか、そのメカニズムに迫りたいと思います。
ぜひ本記事の内容を参考に、日々の運用にご活用ください!

霜付きが起こる仕組みとは

霜付きの仕組み

霜付きとは、冷蔵庫の扉やファンの部分に氷の結晶が張り付く現象です。
そのまま放置しておくと扉の開閉が困難になったり、庫内の冷えが悪くなってしまいます。

霜を発生させる直接的な原因は、庫内と外気温の「温度差」によるものです。

冷蔵庫は、主に圧縮器や凝縮器、膨張弁(キャピラリーチューブ)、蒸発器で構成されており、これらの機関に「冷媒ガス」が循環しています。
まず、冷媒ガスは圧縮機によって圧縮され、凝縮器で液体に変化します。
その液体が膨張弁に流れ込むことで急激に圧力を下げ、蒸発しやすい状態になります。
その後、蒸発器によって気化されるのですが、この際に熱を必要とするため、冷媒は周囲から多くの熱を奪うことになります。
ここで生じる温度差が原因で、空気中の水蒸気が飽和し、霜になります。
また、冷却された空気が庫内のファンや冷却装置を通るため、これらの付近に着霜することが多いといわれています。

では、具体的に外気温との「温度差」はどのようにして生じるのでしょうか。

主な原因と対策

●ドアのパッキン部分
ドアの外周に取り付けられたパッキンの劣化、またはゆがみなどにより、閉めた状態でも隙間ができている場合、庫内と外気温に温度差が生じます。
対処法:パッキンがゆるんでいたり、外れていたりしないか確認してください。
きちんとはまっている状態でも冷気が漏れているようなら、パッキンの劣化が考えられます。
パッキンが劣化していた際は、修理が必要になる場合があります。

●ドアが半開きになっている
庫内の物がドアに挟まるなどして半開きになっている場合は、霜付きだけでなく庫内温度の上昇にも繋がってしまいます。
対処法:物を詰め込み過ぎていないか、ドア付近に物があふれていないかを確認してください。
ドアを閉めたあとにもう一度開いてみて、閉まり具合を確認してください。

●ドアの開閉が多い・開けたままの時間が長い
飲食店の繁忙期など、ドアの開閉が多くなる場合は外の空気が流れ込みやすくなります。
対処法:火元が多く厨房の温度が高い場合や、フライヤーなどの熱源が近くにある場合などは配置を変更するか、室温を調整するなどの対策をしてください。

霜付きを予防する方法

霜付きを予防する方法 イメージ

冷蔵庫・冷凍庫に霜がつくと、業務上においてもさまざまな問題を引き起こします。
例えば冷却装置付近に霜がついてしまうと、冷風の通り道を狭めてしまうため風力が落ち、冷却機能が低下してしまいます。
また、庫内に霜がつくことで庫内が狭くなったり・ドアの開閉が難しくなったりすることもあり得ます。

そのようなトラブルを未然に予防するためには、どのような方法があるのか見ていきましょう。

食品の保存方法を工夫する

業務用で使用する冷蔵庫には、庫内に大小様々な食品が保管されることがあります。
ただ物を詰めすぎると、庫内の面積が狭くなり空気の循環が下がってしまいます。
それにより庫内の温度が上昇するので、冷却器との間に温度差が生じることとなります。
庫内は空気が循環しやすいようにきちんと整理する必要があります。
さらに、熱い物を冷まさずに庫内に入れると、温度を下げようとする機能が急激に働きますので、注意してください。

冷凍庫を設置する場所を考える

業務用冷蔵庫は大型の場合も多く、設置する場所がある程度限られてしまうこともあります。
また、店舗や工場などの場合は作業の邪魔にならないように、屋外や暗くて湿気の多い場所に設置することも珍しくありません。
しかし、屋外や直射日光の当たる場所はどうしても温度差が生じやすい場所となり、霜がつきやすい環境になってしまうと言えます。
基本的には湿気が少なく、温度が上昇しにくい場所に置くことが賢明です。

定期的に霜取り作業を行う

上記の対策を普段から意識していても、気づかないうちに霜がついてしまうことがあります。
その際は、できるかぎり霜が小さく庫内にひどくこびりつかないうちに、霜取り作業を行うことが重要です。
予め霜取り機能が備わった冷蔵庫もありますが、一度庫内の食品を逃がし、電源を落として霜を完全に溶かすことが確実な対処法になります。

まとめ

今回は「霜付き」が発生する仕組みや対処法についてご説明しました。
いかに外気温の影響を防ぐかが、重要なポイントとなります。
予め原因と対策を知っておくことで、快適にご利用いただくことが可能です。

業務用冷蔵庫の導入をご検討の際は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください!

【業務用冷凍・冷蔵庫のレンタルならクールランド】
株式会社クールランドは関西最大級の業務用冷凍・冷蔵庫、厨房機器のレンタル会社です。
個人店舗様から大型イベント、展示会、学園祭など、様々なシーンでご活用いただけます。経験豊富なスタッフがお客様のご要望に合わせた什器をご提案をさせていただきます。レンタルをお考えでしたらお気軽にご連絡をくださいませ!
ホームページ

関連記事

【トラブル事例】冷凍ストッカーの扉が開かなくなる原因と対処法
業務用冷蔵庫の耐用年数ってどのくらい?長持ちさせるコツも合わせてご紹介!
【トラブル防止】オープンショーケースをレンタルする際の注意点