最終更新日:2024年4月19日 電磁調理器IH家庭用業務用厨房機器レンタル
電磁調理器(IH調理器)の仕組みとは? ガスコンロとの違いも解説

電磁調理器(IH調理器)の仕組みとは? ガスコンロとの違いも解説
家庭内や飲食店を問わず、多くの場面で使用されている電磁調理器(IH調理器)。
火を使わずに調理できることで、引火や消し忘れなどの危険性が低いことが最大のメリットといえます。
今回は、そんな電磁調理器がどのような仕組みで熱を発生させているのか、そのメカニズムに迫りたいと思います。
電磁調理器(IH調理器)の仕組み
発熱の仕組み
電磁調理器から発せられる熱の正体は「電気抵抗」によるものです。
電磁調理器は、名前の通り「電磁波」を使って鍋に直接発熱させます。
トッププレートと呼ばれる結晶化ガラスの下に渦巻き状のコイルが設置されており、ここに高周波の電流を流すとコイルの周辺に磁力線が発生します。
その磁力線がトッププレートを介して、上に置かれた鍋やフライパンなどの調理器具の底面を通過する時に、内部に無数の「渦(うず)電流」を発生させます。
この渦電流が流れる時、鍋底の電気抵抗で熱が発生することによって鍋の中身が温まり、調理ができるようになります。
温度調整の仕組み
温度の調整は、コイルに流す電流の強さを変えることで行います。
近年の電磁調理器では、温度センサーで鍋底の温度を測定して自動的に電流を調整することで、過熱を防止するサーモスタットが装着されています。
この時、センサーに鍋底が接していないと正しい温度の計測ができません。
鍋底が反っている・変形しているなど、平らでない鍋ではセンサーが動作せず、過熱する可能性があります。
また、電磁調理器そのものは発熱しませんが、鍋は加熱されているので、鍋から熱が伝わって使用後の電磁調理器は熱くなっています。
使用後は火傷に十分な注意が必要です。
電磁調理器で使える調理器具
①【材質】
鉄やホーローなど、磁石がくっつく材質でできた鍋やフライパン、やかんなどの調理器具は、基本的にどの電磁調理器でも使うことができます。
一方で、ステンレスや銅・アルミの調理器具は一般的な電磁調理器では使用できません。
②【底の形】
電磁調理器は、トッププレートを通して鍋やフライパンの底面自体が発熱します。そのため、底面が平らで、トッププレートに密着する調理器具である必要があります。
③【大きさ】
調理器具の大きさは、トッププレートに密着する底面の直径から判断しましょう。
近年の電磁調理器では、揚げ物を作るときに「180℃に設定する」など、火加減を自動でコントロールしてくれる自動調理機能が搭載されています。
このような機能を使用する際には、調理器具の温度を調べるセンサーも併用しているため、底が大きすぎたり小さすぎたりすると正しく温度を感知できない可能性があります。
自動調理機能を使う場合には、説明書に明記されている大きさの調理器具を使いましょう。
ガスコンロとの違い

ガスコンロは、メタンガスまたはプロパンガスを燃やして炎を発生させることで、コンロの上に置かれた鍋やフライパンを加熱します。
電磁調理器が磁力と電気抵抗によって調理器具自体を発熱させるのに対し、ガスコンロは炎で調理器具を加熱するという点が異なります。
また、電磁調理器は調理器具の底面を通じて食材に熱を伝えますが、ガスコンロは炎によって熱された空気も鍋の全体を加熱します。
そのためガスコンロを使用すると、調理器具の取手や持ち手部分も熱くなりやすいのです。
ガスコンロよりも電磁調理器を使用するメリット
①火力の調整が正確に行える
電磁調理器の火力や温度は、コイルに流す電力量によって調整できます。
電子制御となるため、操作パネル上では「1(弱火)~10(強火)」など、数字を目安にしてきめ細やかな火力調整ができるようになっています。
ボタンで簡単かつ正確に火力をコントロールすることができます。
また、温度センサーを内蔵しているので、一定以上の温度にならないような調整なども可能です。
自動調理機能で、はじめは強火、10分経過したら中火で30分など、火力と加熱時間を自動でコントロールできる場合もあり、とても便利です。
例えば、揚げ物を作るときに揚げ油の温度を自動で一定に保てるように調整してくれたり、ホットケーキを何枚焼いても同じ焦げ色に仕上げてくれたりと、便利なアシスト機能が備わったタイプも存在しています。
一方ガスコンロは、火加減を目視で確認しながら手動で調整するタイプがほとんどです。
揚げ物などを作るとき、ガスコンロはこまめな火力の調整が必要ですが、電磁調理器なら正確かつ手軽に設定できます。
②火災などのリスクが低い
ガスコンロと異なり、火やガスを使わない電磁調理器は、衣服への着火や周辺への火の燃え移りなどのリスクが低く、一酸化炭素中毒の心配もないなど、比較的安全性が高いと言えます。
小さなお子様やご高齢の方でも安心してキッチンに立てます。
③光熱費を抑えられる
電磁調理器は熱効率に優れるため、ランニングコストも抑えられます。
効率よく調理することで省エネにつながり、光熱費の節約が期待できます。
④メンテナンスがしやすい
凹凸が多いガスコンロとは異なり、電磁調理器は天板もグリルもフラットな構造です。
お手入れは布巾などでさっと拭くだけなので、毎日の掃除も非常に簡単です。
また、火を使わないため燃焼に伴う水蒸気が発生しないという特徴もあります。
ガスコンロを使用するキッチンよりも結露やカビが生じにくく、衛生的に使用できます。
燃焼ガスによる上昇気流もなく、油も飛び散りにくいため、換気扇や壁も汚れにくくなります。
電磁調理器の周辺が汚れにくいため、スペースを有効活用することもできます。
まとめ
今回は、電磁調理器(IH調理器)の仕組みや特徴についてご説明しました。
火を使用しないことによる安全性や、自動調理機能によるアシストなど、大きなメリットが数多くありました。
一般的な家庭用電磁調理器の他に、飲食店や食品イベントで使用される業務用電磁調理器も存在し、こちらはレンタルサービスによってさらに費用を抑えつつ利用することが可能です。
ぜひ本記事の内容を参考にして頂けますと幸いです!
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